ハウ゛ァエルのとばりを越えろ!

さあ、ついにやってしまいました『変異混成術師の夜』。
このゲームはファンタジーTRPG『ビヨンドローズトゥロード』のサプリメントとして発売されましたが、南西諸島を舞台として怪しい種族を演じるゲームとして単独でプレイすることもできる……そんな話にそそのかされて、まだやったことも無いし、ローズトゥロードオンリーコンベンションに向けてチャレンジするか!……そんな気持ちになったのです。
しかし、知人友人たちの反応は実に冷たいものでした。
「なに考えているんですか?」「ありえない」「冗談じゃなかったんですか?」……酷い反応です。特に前にBローズをやったことがある後輩は「無理ですよw」「頭おかしくなったんじゃないのですか」と実に辛辣。
まあ、確かに余りにも凄いルールだとは思うけど、戦闘とかまともにできる気はしないけど、それも含めて一つのファンタジーじゃないかと、僕は思うのです。
だから、ユルセルームを喰らい尽すために僕は……苦難の道を進みます。
 
『変異混成術師の夜』の第一の特徴は独特のメイキングにあります。
マウ=レ*1の影響色濃い「三千と一つの島々」において、“言葉ある”種族たちはそれぞれの島で独自の変容を示したり、異種族間の混血や奇妙な特徴が現れたりしていました。
それを示すためにこのゲームでは、最初に種族を選ぶのではなく、いくつもの外見特徴を表を振って決めて、その結果から種族や混血の具合いを決定するのです……例えば、小麦色の肌で、鳶色の瞳をしていて、黒色の髪で、人間大の背丈で、黒色が二項目以上に現れていない……このキャラは妖精族の特徴を五項目満たしているので明らかに妖精族の血が混じっていることになります。
同様に小人族、巨人族、鬼族、龍人族、獣人族、魔族についても項目をチェックし、混血の具合いを確かめていきます*2
また、外見特徴を決める際にダイスで極端な目を出すと、虹色の瞳、紫色の肌、カンガルーのような袋、2d10-2本の手足、子供を他人に寄生させる……などのスペシャルカラー&アピアランスがついてきて、魔族ヘの道を一直線ということになります。
 
外見が決まっても、安心している場合ではありません。支配イメージを決めなくてはならないのです。
支配イメージはキャラクターの印象や惹き付けられる事柄、運命を表します。これも当然のように(!?)D100を振ってランダムに決めます。
今日のメイキングでも「気味悪い」妖精の血をひく人間、「新奇な」龍人族、「繊細な」魔族とまあ、微妙だけど何とかなりそうなモノの後にでたのが「広い」*3人間……。
「広い」ってどうプレイすればイイの!?と、卓の皆が一時パニック状態に陥りましたが……なんとか、度量が「広くて」、山に登って「広大な」風景を見るのが好きというところで落ち着きました。
 
他にも五回に一回は神に嘆願が通じる奴がいたり、南西諸島出身の魔術師の親和(親しみやすさ)は必ずマイナスの値をとるようになっていたり、能力値が二つ(身体能力と心魂能力)しかなかったり、毎晩寝るときに次の日の能力値を決めるようになっていたり、武器や防具を装備するだけでポテンシャルを使って死にそうになったり……我々の知るTRPGの常識を遥か越えたところにこのゲームが存在することを、思い知らされました。
 
まあ、そんなこんなあってキャラクターメイキングは終了しました。
そしてプレイに入りましたが……このシナリオはコンベンションで使うことがあるかも知れないので、今回は内容を書きません。
しかし、システムのファンタジーに負けないほどの幻想を描けたと自負しています。本番ではもっとまとめあげた形で南西諸島の生活と幻想を、PCたちのドラマと共に描きあげたいものだと思います。ガンバる。
あ、あと、魔法を作り上げるという点に焦点をおくと楽しめるというシステムに対する評価をプレイヤーの皆さんからもらいました。なるほど*4
 
一応キャラクター紹介と軽い解説は以下に置いときますね。

三千と一つの島々の魔術師たち

セメント=コンクート

男32歳、妖精族の血をひく人間、加護:ガルパニ20!
支配イメージ:気味悪い、しつこい
マジックサポート:犬(名前:ホタル)
今回の舞台となる島で鍛冶をやりながら趣味で詩を書いている。顔は悪くないが角が五本生えているし、その雰囲気からか人付き合いはあまり良くないが、最近家族が欲しいねとホタルに囁く寂しい32歳*5

コトノハ

女16歳、龍人族、加護:マウ=レ
支配イメージ:新奇な、厳格な
マジックサポート:小妖精(名前:ヨナクサ)
薬草を摘みながら薬を売り歩く旅人。
生まれはよくわからないが、ヨナクサに拾い育てられ、今は故郷を探してカヌーで島々を渡り歩く。
髪の一房だけが虹色に輝いている。

クレール

男23歳、人間族、加護:アウル
支配イメージ:広い、怪しい
マジックサポート:カヌー
各地を巡って山に登る、カヌーを背負った筋骨隆々な冒険登山家。
何故かやけに友達になりたがる……この調子でいろんな所で歓待を受け、貰った物を別の場所で交換したり、売り払ったりして旅費を稼いでいるのだろうか?

ロカ・ルム

女319(外見29)歳、魔族、加護:ザリ
支配イメージ:繊細な、おそろしげな
マジックサポート:銀の長剣
紫の肌をしたグラマーな魔族。村では雨乞いが使えるので重宝されてはいるが、普段は外れの神殿に隔離されている。
その剣にはマウ=レの力が宿っているというが……。
 
……ま、こんなカンジの四人が活躍したわけですが、シナリオは言うなれば……村の祭り、マウ=レ、分かれしモノはいつか帰る、ヒュノー、ハウ゛ァエルのとばり、みたいなカンジでした。やりすぎですか?
ホントは風のタクトみたいなこともやりたかったんですが、今後の練り込み次第ですね。

*1:神の姿にならなかった太古の力、混ざりあう色、混沌

*2:どの系列種族にもならなかった者が人間族になります……どちらかというと負け組

*3:表には他にも、プーンとした、油ぎった、青春な、史実な、ビヨンドな、ばるばるななど、扱いに困りそうなモノが満載

*4:ある意味M:tAと共通する面もあるから、僕に向いてるかも

*5:シナリオの最後にヒュノーの刺客の女の子を魔法で洗脳して娘にした(´・ω・`)