大和と萌えと粋

先輩の家で軽く酒盛。
最近、先輩は呉で造られた1/10戦艦大和に関する本にはまっているらしい。
大艦巨砲主義の行き着いた末ではあるものの職人の技*1、日本人の美意識が感じられる……コストや量産体制を前提とした実用一本槍のアメリカの艦隊とは比べ物にならない美しさがある。
 
そして、話はライトノベルに移る。
先輩はそのあたり全然読まないし、僕もここ十年は勧められたものを多少かじっているくらいで正直、時代についていけていない*2が、共通の友人で読んでる人がいるし、互いに文化論を話すのは好きなので、そんな話題に。
ライトノベル論について書いている本に「今の日本の文化を語るなら、わび、さび、萌え、である」というくだりがあって、何と無く納得してしまう。
「萌え」ってその感情の発漏で意味がないことだけど、「粋」っていうのもまた、意味がないことだよなぁ。ある意味日本的な感性だと思う。元録時代から変わっていない。
そして、「萌え」っていう概念が暴走しているのも日本的。日本人はそもそもやりすぎる民族だから、意味よりも技術と美意識を突き詰めていく。
 
やりすぎっていう点では「萌え」も「戦艦大和」も「ネット環境*3」もあの「列車事故*4」も「四天王プロレス」も同じかも知れない……それが日本人のサガなのか。

*1:僕も先輩も工学部で創作・芸術好きなので職人や匠という言葉に弱い

*2:まあ、マリみては読んでますが……あれも2chの「〜inプロ野球板」「永田様がみてる」がキッカケだったし

*3:アメリカや韓国と比べ高くて立遅れていると言われたのも今は昔

*4:速度・乗客などの余裕もなく、様々な問題を抱えた状態を運転手の技術に委ねて何とかしろと……戦時中のパイロットのようだ……惨事を生むもとだから、なんとかしてほしい